KEIMEI GAKUIN EDUCATION

啓明学院の教育

社会起業家精神を備えた
グローバルリーダーの育成

社会起業家精神とは?
古今東西、人は社会の仕組みを作り、維持し、補修し、共同生活を成り立たせてきました。今までは、国や自治体が税金を財源として、政策を実行して社会問題を解決する、あるいは個人の篤志家が寄付をして社会制度の不備を補うのが当たり前でした。
しかし近年は、これらの方法だけでは世界の深刻な課題を解決するには不十分で、問題を生み出している社会システムを変えていこうとする人々が現れています。たとえば、グラミン銀行を創設したムハマド・ユヌス氏は、従来の銀行が敬遠していた小口融資を通して、バングラデシュの貧困問題、女性の就労問題の解決に取り組みました。
このように、従来の常識にとらわれないで、社会課題の解決のために、社会のシステムを変える創造的で革新的なアイデアを生み出そうとするマインドを社会起業家精神といいます。

黒田 尚子

黒田 尚子

2008年卒業
関西学院大学 人間福祉学部 社会起業学科
【アジアン食堂バルSALA経営】

私はチャレンジして後悔したことは一度もありません。啓明学院で過ごした時間、得た経験の全てが今の自分の糧になっていると確信しています。
今、私は「様々な困難を抱える在日アジア人女性の就労の場を創り出すことにより、社会でエンパワメントの連鎖を創り出す」という人生をかけて成し遂げたい大きな夢を持って、神戸南京町で「神戸アジアン食堂バルSALA」を経営しています。
チャレンジすることで自ら機会を創り、その機会によって自らを変えて下さい。すると大きな門が開き、眼の前にとてつもなく広い世界が待っています。
社会課題への取り組み
生きづらさを感じている
アジア出身の女性の力になりたい
結婚を機に来日したのに、言葉や文化の違いからなかなか社会になじめず、生きづらさを感じているアジア出身の女性たちがいることを学生時代に知りました。彼女たちの力になれないかとの思い、屋台でアジアの料理を出すイベントを企画して支援を始めました。

社会課題への取り組み

母国の家庭料理を提供して、
つながりと自信を取り戻す
大学を卒業して民間企業で働いた後、起業しました。現在は、「神戸アジアン食堂バル SALA」を元町で経営し、タイやフィリピンなどアジア4か国の女性シェフが母国の家庭料理を振る舞っています。客様においしいですと言ってもらえる、働く場ができて収入を得ることができる、そして彼女たちが自信を取り戻す。飲食店という方法で、社会を変えることに、私はチャレンジしています。

社会課題への取り組み

小野 悠希

小野 悠希

2014年卒業
関西学院大学 総合政策学部 メディア情報学科
【株式会社ボーダレスジャパン ハチドリ電力 代表】

思い返せば、「自分のやりたいことを自由に追求できる」環境が常に用意されていたな、と思います。大学生になり、やりたいことが見つからないという学生を多く見かけましたが、私が自分のやりたいことを自分で探す力がついたのは、間違いなく啓明の教育方針のおかげです。
また、啓明にはいろんな生き方をしている卒業生たちがいます。「大人になったらこうなるべき」という価値観を押し付けられることは一切なく、自由に未来を描くための多様なロールモデルが身近にたくさんいることも、今の自分につながっています。
社会課題への取り組み
地球温暖化の本質的な解決に繋がる
選択肢を創ろうと起業
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが一躍有名になったことをきっかけに、地球温暖化がもう既に取り返しのつかない状態まで進んでしまっていることを知りました。中でも、人間が出す温室効果ガスのせいで人間以外の動植物が100万種類絶滅の危機にあることを知り、その理不尽さが許せず自分ごとに変わりました。解決のために私にできることを探しましたが、本質的な解決に繋がる選択肢が見つからなかったため、選択肢がないなら私が創ろうと、創業を決めました。

社会課題への取り組み

CO2ゼロの自然エネルギーのみを届ける
電力小売事業を展開
地球温暖化の原因と言われる二酸化炭素を排出部門ごとに見ると、最も多いのがエネルギー転換部門=火力発電によるもので、日本全体の約4割を占めています。発電によるCO2排出をなくすため、CO2ゼロの自然エネルギーのみを届ける電力小売事業を展開しています。また、電気代の1%が自然エネルギー発電所の増設に使われ、電気を使えば使うほど自然エネルギー自体が増える仕組みをつくっています。別の電気代の1%で自分が応援したい社会活動に支援できる仕組みもつくっており、環境問題以外の社会問題解決にも繋がります。

社会課題への取り組み