KEIMEI GAKUIN TOPICS BLOG

校長コラム

水無月の啓明

2024年6月26日

今年も6月は第2週を水無月週間と称して授業をストップし、オリエンテーションキャンプや保護者面談を行いました。

新担任と顔を合わせてお話ししていただくことは、保護者の皆さんにとっても必要な時間だと思います。場合によっては、中間考査の結果をもとに1年間の学びや学校生活について担任、保護者、生徒本人の三者で考えることも大切だと思います。様々な思いや願い、進路の計画などをうかがえる、貴重な機会でもありますので、教師も心のゆとりを持ってしっかりとお話しさせていただくことのできるこの一週間は、本当に有効であると思っています。

 

オリエンテーションキャンプは、もともと入学式直後に行っていたプログラムです。コロナ禍に宿泊行事を行う際の配慮の一環として、入学式直後よりも少し時間をおいたこの時期に実施する方が安心して行えるだろうと考え、2021年から授業を行わないこの一週間を設けて実施しています。今年は中学1年生、高校1年生対象のキャンプを従来と同じ2泊3日で行いました。ようやくこの日が来たと思う感慨もひとしお、個人的感慨も合わせて、とても嬉しいキャンプ週間でもありました。

中学1年生のキャンプでは、啓明中学の名物でもある休耕田で行うメチャビーが2日目に実施されますが、今年もキャンプ場近くにお住まいの藤原さんが提供してくださっているメチャビー場で、思いっきり泥にまみれることができました。

 

 

中高共通プログラムである陶芸では、陶芸家であり、前島キャンプ場の管理を担ってくださっている大石橋先生がお弟子さんや陶芸仲間とともに指導してくださいました。

高校1年生のキャンプでは初めての試みがありました。地元前島の方々のお働きをお手伝いするもので、農業体験や家畜の世話、共有地の整備などをさせていただきました。日頃から啓明の教育に理解をしてくださり、様々な援助や協力をしてくださっている地元の方々との関係があって実現したプログラムです。実際に本校の生徒がそれぞれのご自宅や農地などにうかがって、大変親切にしていただきながら、汗を流せたことは一人一人にとっても大きな経験でした。

キャンプは、対象学年の生徒たちが啓明学院の大切にしていることを体験的に学ぶ機会であります。それとともに、リーダーとして支える側に回る上級生が、様々な難題に苦慮しながらも粘り強く挑むことによって成長する姿を見せてくれる機会でもあります。今年もリーダーシップを発揮しながら、頼もしく後輩を導く上級生たちに、啓明生のあるべき姿を見る思いでした。

 

 

6月第4週に行われた高校1年生合唱コンクールでは、課題曲、自由曲の2曲に挑戦し、各クラスが練習の成果を発揮してくれました。互いに協力しながらクラスで取り組む経験は、学校生活の醍醐味と言ってもよいでしょう。賞を得ることができたクラスも、そうでないクラスも、自分たちのそれまでの取り組みと成果を、誇りを持って受け取ってほしいと願っています。

 

 

この日は100周年を機に作られた応援歌[KEIMEI]の録音も行われました。合唱コンクール直後の生徒たちののびのびした歌声は本校ホームページや公式Instagramでお聴きいただけますので、耳を傾けていただければ幸いです。

 

応援歌[KEIMEI]は こちら

 

第5週となった6月24日の高校礼拝では、留学生として高校1年Fクラスに在籍中のマーリーンさんが奨励を担当しました。スイス人のマーリーンさんは、スイスのこと、4カ国語が話せること、啓明での体験が本当に楽しく、素晴らしかったことなどを丁寧な日本語で話してくれました。また特技であるAerial Circusを演技している動画も見せてくれた時には、皆からの拍手喝采を受けていました。間もなく留学期間を終え、スイスに帰ることになりますが、それまでは啓明生としての日々を大切に過ごしてほしいと願っています。

 

梅雨まっただ中の今日この頃ですが、1学期末考査1週間前に入りました。各自、課題は異なりますが、今学期の成果を発揮することができるよう、しっかり準備して試験に臨んでほしいと願っています。定期試験もまた学校生活ならではの経験ですね。生徒たち一人一人の頑張りを心より応援しています。

 

指宿 力