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日本災害復興学会で研究発表 藤岡 潤さん(2019年度卒業)

2021年10月9日

9月18(土)~20日(月・祝) 日本災害復興学会の「学会大会2021」がオンラインで開催されました。本学院出身の藤岡 潤さん(2019年度卒業生、鳥取大学工学部化学バイオ系学科)が口頭発表を行いました。

藤岡さんの研究は、高校3年生のときに作成した「学術研究」レポートをベースにしたもので、鳥取大学進学後にも探究を続けたものです。

藤岡さんの指導にあたった黒岩 正光教授(鳥取大学工学部)は、「高校生の段階で、ここまでの研究をしたことに驚きました。藤岡さんにはプロの研究者の世界に触れてもらいたいと思って、学会で発表することを勧めました」と語りました。

発表を終えた藤岡さんは、「中学1年生から積み上げてきた『読書』の授業で学んだことや、高校の『学術研究』で探究した経験が、大学に進学後もレポートを作成するときに役立っています。今回、研究者の方々からたくさんの質問やコメントをいただき、物事はいろいろな側面から見ていく必要があることを感じました。研究の世界は奥深いと思いました。今後も、大学の公認団体である「鳥大防災Lab.」で人々の防災意識を高める活動を続けながら、将来は、製薬の研究をしてみたいと思います」と語りました。

 

 

 

日本災害復興学会「学会大会2021」の詳細は、こちら

 

【発表題目】

東日本大震災に伴って福島県産の農作物が受けた風評被害にメディアが与えた影響は何か ―当時の新聞記事から紐解く―

 

【発表者】

藤岡 潤(鳥取大学工学部化学バイオ系学科)、佐藤 知行(啓明学院中学校・高等学校)、黒岩 正光(鳥取大学工学部社会システム土木系学科)

 

【発表要旨】

北地方太平洋沖地震・津波の影響で、福島第一原発の格納庫から汚染水の流失や放射性物質の大気中への放出など起こった。政府が世界一厳しい基準で農産物や水産物を検査しているが、誤った認識から不買などの「風評被害」が発生している。

この研究では、県産農家が受けた風評被害についてデータをもとに整理し、新聞紙面などから風評被害の原因を探った。

結果として、原発事故関連のニュースの報道量の過剰や過集中が発生していたこと、また、連日トップニュース扱いで事故関連報道がなされたことやインパクトのある見出しや写真を使用していたことなどがすべて重なり、風評被害の起爆剤の一つとなったと言えることがわかった。