卒業した先輩の声
Q啓明学院での学生生活は、今どのように生かされていますか?
Q啓明学院での学生生活は、今どのように生かされていますか?
2018年卒業
関西学院大学 商学部卒業
ファジアーノ岡山 26番
私は現在、ファジアーノ岡山というチームで、プロサッカー選手としてプレーしています。私がプロサッカー選手になるまでの道のりで最もうまくいかなかったのが、高校での3 年間でした。当時はヴィッセル神戸の育成組織に所属していましたが、最終学年になっても試合に出られない日々を多く過ごしたからです。
啓明学院は「チャレンジ精神」を大切にしている高校です。私がうまくいかなかった要因の一つがこのチャレンジ精神に欠けていたことです。ミスを恐れ消極的なプレーに終始し、自分の得意なことすら得意ではなくなっていく、そんな悪循環に陥っていました。私がこの悪循環から抜け出せたことの一つに、啓明学院での学びがありました。
特に私は聖書の言葉に助けられました。啓明学院では毎日礼拝の時間があり、聖書の言葉に触れる機会が非常に多くあります。私はローマの信徒への手紙5章3節~4節「そればかりでなく、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを」という言葉に出会い、この考えを大切にしていくうちに少しずつ悪循環から抜け出していき、試合に出場できるようになっていきました。
その後の大学生活やプロとなった今でもこの言葉はとても大切にしています。大学時代に腰を怪我して長期の離脱となってしまった時も、この苦難は自分を成長させてくれるものだと捉え、その期間に自分をもう一度鍛え直すことができました。これからも多くの苦難にぶつかると思いますが、どんな時もこの言葉を忘れず生きていきたいと思います。
啓明学院には本当に多くの学びがあり、何気ない日常にも自分が成長できるチャンスが転がっています。そのチャンスを拾うかどうかは自分次第です。誰にでもうまくいかないときはあります。部活や勉強、人間関係、進路のことなど誰もが悩み苦しむと思いますが、啓明学院で得られる何かがそれを解決してくれるはずです。だから毎日を大切に何気ない何かを見逃さないように啓明学院での日々を目一杯チャレンジしてください。
2022年卒業
関西学院大学 建築学部
現在、わたしは関西学院大学建築学部で建築の勉強をしています。意匠設計という建物のデザインを考える分野に特に関心があり、学部卒業後は大学院への進学を考えているところです。
建築には物理の力学だけではなく、言語学、社会学、歴史など多岐にわたる学問の素養が要求されます。そのような学部でのわたしの学びにおいて、啓明学院の「読書教育」は力強い基礎となっています。ここではそのことを中心にお話しようと思います。
啓明学院では中学校または高校1 年生から読書教育が始まります。自分で課題を設定して調べ学習を行い、作成したレポートをもとにプレゼンテーションを行なうというのが大まかな授業の流れです。この、アウトプットを見据えて文章を練っていくという経験は、設計の授業と似ているように感じています。
設計の授業では、図面と模型によって自分の設計を表現し、プレゼンテーションを行います。コンセプトを構想してそれを膨らませたり枝分かれさせたりし、最終成果物とともに発表で自分の考えを表明するという過程が共通しています。少し異なるのは、建築は文章ではないために伝達の方法が難しいということです。他人から意見をもらう際や、ある建築について議論する際にもコミュニケーションが重要です。簡単なスケッチを描いて説明したり、写真を見せながら話したり、手近なものでかたちをつくってみたりします。そんなとき、放課後や休み時間の図書室で、本について、あるいは授業で課された難しい問題について友人と話し合ったのを思い出します。本を手に取って、ホワイトボードを使って考えを伝えようとしました。豊かな蔵書をもつ啓明学院の第一図書館、パルモアライブラリーは日々の学びを身体化する場所でした。
わたしはこのことばが大好きです。「本を読め、友と交われ、汗をかけ」
2021年卒業
University of Wisconsin-Madison(米国、ウィスコンシン大学マディソン校)
専攻:A Master of Science in Athletic Training(アスレチックトレーニング理学修士課程)
啓明学院を卒業して4年が経ちました。現在、アメリカ合衆国ウィスコンシン州にある大学院で、アスレチックトレーニング学を学んでいます。目標はアスレチックトレーナーになることです。大学院を卒業後は、国家資格を取得し、アメリカで仕事をする予定です。
啓明学院在学中は、級長・副長の役割を担うことが多く、部活動はアメリカンフットボール部に所属していました。その経験から、何事にも挑戦する力を身につけることができました。アメリカに行こうと決意したきっかけは、アメリカンフットボール部でたくさんの怪我に何度も関わったことです。私はマネージャーでありましたが、同時にトレーナーとしても活動していました。たくさんの選手が様々な怪我で苦しんでいるのを目の当たりにし、自身の実力不足を感じました。怪我から復帰する選手もいれば、中にはシーズンを棒に振ってしまう選手もいました。そこで、選手が怪我をした時に一番近い存在となるアスレチックトレーナーになろうと決意しました。
アメリカでは、アスレチックトレーニング学は専門性が確立された難易度の高い学問です。アメリカンフットボールが大好きだということもあって、本場であるアメリカで学ぶことを選択しました。
渡米後、言語とアスレチックトレーニングを勉強していく中で、気づいたことがあります。それは、胸を張って生きていれば、必ずわかってくれる人が現れることです。どんなに育った環境、言語、宗教が違っていても私たちは同じ人間であり、友人なのだと気付きました。これは私にとって大きな意味があることでした。
これからも私は自分の目標に向かって進んでいきます。
2021年卒業
関西学院大学総合政策学部卒業(応援団総部吹奏楽部第70代部長)
学校法人関西学院 専任事務職員
「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」この聖句は、啓明学院での礼拝を通じて出会い、私が人生において最も大切にしている言葉です。啓明学院で出会った仲間は、この言葉をまさに体現する仲間でした。啓明学院で過ごした6年間、私の側にはいつも、友の挑戦を心から応援し、成功を自分のことのように喜んでくれる仲間が、また、悩みを打ち明けると一緒に心を痛め、どうにか解決しようと一生懸命に考えてくれる仲間がいました。苦楽を共にできる仲間の存在がどれほど心強いか、啓明学院で過ごした6年間が教えてくれました。大学生活においても、この言葉は私の中での大きな軸となりました。
応援団での活動においては、全力で戦う選手の悔しさにも喜びにも寄り添うこと。友人、先輩、後輩との関わりにおいては、それぞれの気持ち想像しながら相手を大切に想いやること。時には人に寄り添うことの難しさも感じましたが、啓明学院で出会った仲間のように、私も人に寄り添える人になりたいと、毎日を全力で駆け抜けた4年間でした。
大学生活には多くの試練もありました。悩んだ時や落ち込んだ時、ふと啓明学院を訪れると、いつもあたたかく出迎えてくれる先生方と、そこにしかない温かい空気感と共に鮮明に思い出される6年間の素敵な思い出が、いつも私を奮い立たせてくれました。
教育実習で啓明学院に戻った際にも、お互いを大切にする生徒の姿から変わらない“啓明らしさ”を感じ、とても嬉しくなりました。生徒を大切に想い、全力で向き合い寄り添ってくださる啓明学院の先生方のもとで学ぶ生徒だからこそ創り出せる“啓明らしさ”が、私は大好きです。
啓明学院の卒業生であることは、私の誇りです。素敵な仲間や、卒業後も気にかけてくださる恩師に出会えたことを心から幸せに思うと同時に、啓明学院への進学を決めて本当に良かったと思います。
啓明学院で学びたいと思ってくださる方が、1人でも増えることを願っています。