2学期始業式のメッセージ

皆さん、おはようございます。充実した夏休みを終え、今日こうして無事に皆さんと顔を合わせることができて、大変嬉しく思います。

この休暇中、大変な猛暑の中で部活動の厳しい練習に打ち込み、自分の限界に挑み続けた皆さんの姿がありました。目標を達成できた人も、惜しい思いをした人も、そのすべての経験が皆さんの心を耕し、大きく成長させる確かな糧となっています。また青島キャンプでは、中学2年生が大自然の中で仲間と寝食を共にし、協力し合いながら絆を深める頼もしい姿を見ることができました。サマープロジェクトに参加し、得難い経験をした人もいるでしょう。そして、誰に見られるわけでもなく、個人の勉強や読書、ボランティアなどにじっくりと取り組んだ人もいるはずです。一人ひとりがこの夏に得たかけがえのない経験や学びを、2学期の学校生活の中でどう花開かせていくのか、私は今からとても楽しみにしています。

一方で、私たちがこうして平和な夏を過ごした裏で、国内外で大きな災害が起こり、今も困難の中にいる方々がいらっしゃることを忘れてはいけません。7月末には熊本で大きな地震がありました。また、以前本校でお話しいただいたボーネット先生がいらっしゃる長崎県の鎮西学院でも、地震の影響で高架水槽が壊れるなどの被害があったと伺っています。本校が持つキリスト教主義学校のネットワークも活かし、現地へのサポートや募金活動など、私たちにできることを皆さんと一緒に考えていきたいと願っています。

さて、今日は皆さんに、私が今非常に強い関心を持っているニュースについてお話しします。皆さんは、世界で起きている戦争犯罪などを裁く「国際刑事裁判所(ICC)」をご存知でしょうか。現在、この重要な機関のトップである所長を、赤根智子さんという日本人女性が務めています。彼女は今、戦争の責任を法の下で公正に裁こうと動いたことに対し、大国から強い反発と制裁の脅しを受けています。世界の超大国からの圧力に普通の人間なら萎縮してしまうところですが、彼女は「法の支配」を守るために毅然と立ち向かっています。

赤根さんが命懸けで守ろうとしている「法の支配」の根底には、私たちが聖書から学ぶ「神様の正義」に通じるものがあります。それは、強い者が弱い者を虐げることを決して許さず、すべての人が神様に愛された存在として公平に扱われることです。今日読んでいただいた聖書箇所にも「正義を胸当てとして着け、信仰を盾として取りなさい」という言葉がありました。これから皆さんが生きていく社会では、時に理不尽なことや、強い者の声に流されそうになることがあるでしょう。しかしそんな時こそ、赤根さんのように自らの使命に誇りを持ち、「神様の正義」を盾にして生きていってほしいのです。

今日から始まる2学期は、大きな行事も控えており、1年で最も学校生活が充実する学期です。時には壁にぶつかることもあるかもしれませんが、この啓明に学び、様々な体験を乗り越え、困難な中にいる方々を思いやる心を持った皆さんなら、必ず道を切り拓くことができると信じています。
周りの仲間を大切にし、自分の学びに誇りを持ち、時には「神様の正義」という盾をしっかりと構えながら、この2学期を前向きに、力強く歩んでいってください。皆さんのこれからの毎日の上に、神様の豊かな守りと導きがあることを心から祈り、2学期始業式の挨拶といたします。

2026年9月1日
指宿 力

 

啓明学院中学校・高等学校
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